“讃岐うどん発祥の町”
綾川エリア
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香川県の中央に位置する綾川町。平安時代には讃岐国府にほど近い立地から、現在の滝宮天満宮付近に讃岐国司・菅原道真(すがわらのみちざね)公の別館が置かれました。豊かな綾川の流れに沿ってのどかな田園地帯が広がり、「讃岐うどん発祥の町」としても知られています
ジオ的 POINT
町名にもなっている綾川は、県内の河川には珍しく水量が豊富。その流れは時代によって変遷し、現在は町の中心にあたる滝宮付近で屈曲しています。町内には「讃岐七富士」に数えられる高鉢山・堤(つつま)山をはじめ、おむすび型の山が点在し、のどかな景色をつくりだしています
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究極のジオグルメ!
讃岐うどんの秘密“讃岐うどん発祥の町”と称されることもある綾川町。ぶらりと町を散策しながら、香川県にうどんが根付いたジオヒストリーを振り返ってみましょう。
歴史① 讃岐山脈が誕生
約300万年前からの中央構造線の活動で讃岐山脈が誕生!四国山地と讃岐山脈、2つの山なみが少雨晴天の気候をもたらした
歴史② 讃岐平野に扇状地ができた
讃岐山脈の隆起によって、平野部に水持ちの悪い扇状地が多数誕生。水不足に適応すべく、稲の裏作で小麦栽培が根付いた
歴史③ ジオの恵みが詰まった郷土料理に!
裏作の小麦、扇状地を流れる伏流水、少雨晴天を活かし作られた塩と醤油、穏やかな灘で採れたいりこ※が出会い、讃岐うどんになった
※讃岐うどんの出汁に欠かせない、カタクチイワシの煮干し。
県西部に広がる燧灘(ひうちなだ)の伊吹島(いぶきじま)が産地として著名
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さらに…綾川発祥説の理由
唐から伝わったうどんの原型を、空海の甥・智泉(ちせん)が滝宮で両親に振る舞ったのが讃岐うどんの起源とも。
①綾川では豊富な水量ゆえに水車での製粉が盛んだったこと
②滝宮は綾川を利用した水上交通や金毘羅(こんぴら)街道の要衝にあたり、多くの旅人で賑わったこと
から、この地のうどんが広まっていったと伝えられています。
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【1枚目】 綾川の河床は花崗岩のため、水が染み込みにくく水量が多い(写真は滝宮公園近く)
【2枚目】 滝宮天満宮付近は、近世には門前町・宿場町として大いに栄えた滝宮天満宮
綾歌郡綾川町滝宮1314
087-876-0199
参拝受付9:00~16:00(16:00以降要連絡)
■P10台
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【COLUMN】
天然の冷蔵庫!?不思議な風穴高鉢山の北斜面にある「風穴」。内部は真夏でも10℃前後に保たれており、昔から農産物などの貯蔵に活用されてきました。冷気の秘密は“おむすび山”特有の安山岩。山頂から崩落した安山岩の岩塊は、斜面に堆積するときに隙間をつくります。山上から吹きおろす暖気が、地中の空隙(くうげき)を通るうちにひんやり冷やされる仕組みです。
高鉢山の風穴
綾歌郡綾川町西分乙472-5
(道の駅滝宮から車で約23分)
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おみやげ&グルメ
【うどんといちごがいっぱいの道の駅】本館内にはいちご専門スイーツ店、農産物直売所、セルフうどん店があり、お土産用讃岐うどんは県内一の品揃え。銘菓の限定いちご味なども充実しています。また、3月15日(金)にはうなぎ専門店が開店予定。隣接するいちご農園では、県オリジナル品種の「さぬきひめ」が30分間食べ放題。採れたていちごのお土産販売もあります。
道の駅 滝宮
綾歌郡綾川町滝宮1578
火曜定休(祝日の場合営業)
■P83台(大4台) 第2P68台
【本館】
087-876-5018/9:00~17:00
【いちご農園】
087-876-3361/10:00~15:00/1月頃~5月頃開園/大人1,800円ほか ※詳細はHPをご確認ください
https://michinoeki-takinomiya.com
※P表記…大=大型バス、中=中型バス、マ=マイクロバス