※園内マップはページの一番下にあります
-
300年の結晶【箱松・屏風松】
遠くから眺めても良し、近くで下から見上げても良し。複雑に混み合った枝ぶりは、歴代庭師の手入れの賜物です。剪定時には角を意識し、きっちりと美しい箱型に整えます。
-
ぽちゃりと着水、ぐいっと上昇【流枝松】
北湖の島をよく見れば、下に流れるように枝を伸ばす風流な「流枝松(なげしまつ)」があちこちに。
-
この松を世話できるのはたった一人!【鶴亀松】
押しも押されもせぬ園きっての名木。亀のような石組みの上に、鶴の両翼のごとく枝を広げる黒松が見事です。その推定樹齢は250年〜300年とも。代々1人の庭師が技を受け継ぎながら大切に手入れしてきました。
-
盆栽、育ちすぎ!【根上り五葉松】
盛り上がった根元が生命力満点!元は9代藩主・松平頼恕公が11代将軍・徳川家斉公から賜った五葉松の盆栽ですが、黒松の株に接ぎ木したことで、温暖な香川県でも成長し、現在の姿となりました。
-
“控え松”がマッています【松のストックヤード】
病気や災害など不測の事態に備えて、後継樹が密かに育てられているのをご存知でしょうか。鶴亀松の枝から苗木を作るなど次の数百年を見据えた取り組みが続けられています。
-
大らかなるかな「お手植え」松【お手植え松】
国内外のロイヤルファミリーが植樹したお手植え松。自然風に仕立てた松は、どこかのびのびと大らかな印象です。
[1枚目]…大正天皇
[2枚目]…①能久親王妃富子(北白川宮)②英国王エドワード8世③雍仁親王(秩父宮)④昭和天皇⑤宣仁親王(高松宮)
-
数百年の伝統を胸に、
日本一の庭づくりを鶴亀松を担う勤続25年のベテラン庭師
森川茂仁さん園内の松は性格も立地条件もさまざま。樹ごとの個性を把握するために、担当制でカルテを作り管理しています。各時代の先輩がどんな思いで手入れをしてきたか、どうすれば観賞価値が高まるかと考えながら、日々作業しています。
時を経て今の姿となった樹木の美しさ、閉ざされた小道から開放的な眺めへと移り変わる空間構成、そのどれが欠けても栗林公園は成り立ちません。専属庭師としての矜持を胸に、素晴らしい名園を次世代に引き継いでいきたいです。